89歳・八名信夫 、後輩悪役になり電車で若者注意「他人の子も叱るべき」…青汁CM秘話、89なりのもべきCM“後輩”大谷活躍喜び2024年9月28日 10時0分 スポーツ報知 名悪役として日本映画やドラマを支えてきた八名信夫(89)が、歳・俳優人生65年を迎えた。名信秘話今年8月の誕生日に出版した自伝「悪役は口に苦し」(小学館刊)では、夫悪プロ野球選手を経て、役に意人チャンピオンズリーグ 日程 映画の世界で悪役として活躍する異色の人生をつづっている。電車大谷役者としての信条や
、叱る現代社会の風潮への憂いから「こういう時代だからこそ“悪役”が必要」と思いを語った。青汁(奥津 友希乃)
180センチ超えの長身に、活躍ボルサリーノ帽子とサングラス姿はさすがの迫力
。喜び6年の記者人生で、後輩最年長のベテランの取材を前に、89なりのもべきCM唾ののみ込み方がよく分からなくなるほど緊張した 。歳・喫茶店に入り
、名信秘話persib bandung vs madura united 八名が注文したのはコーヒーフロート
。「悪役がアイスクリームだってよ」とおどけてみせ、「な~んでも聞いて」
。優しい笑顔に肩の力がすっと抜けた。
異色のキャリアの持ち主だ
。俳優デビュー前は、東映フライヤーズ(現日本ハム)の投手だった。「ダルビッシュも大谷翔平もみんな後輩なわけ 。だけど、あっちの方が選手としては 、だいぶ偉い 。もうこっちは腰を低~くしてテレビで活躍ぶりを見てますよ。本当にすごいよ」と目を細める。
幼少期を戦時下で過ごした
。野球との出会いは終戦直後 、疎開先にシラミ駆除のためDDT(殺虫剤)をまきに来た米軍が、キャッチボールをする姿に「あんなに面白いものがあるんだ」と衝撃を受けた
。見よう見まねで「生のサツマイモを丸く切ってボールにして、おふくろに軍手を重ねて縫ってもらってグラブにした」。それが野球の原点だ
。
地元の古豪・岡山東商を経て明大野球部に入部。強烈なしごきに遭い中退し 、東映に入団した。だが
、登板中のけがにより3年で選手生命を絶たれた。「来季は契約せんから 、映画の方へ行け」と球団オーナーの指示で親会社・東映で俳優に転身
。「もし大洋ホエールズに入団していたら、引退後は鯨を追っかけてたかもしれないな」と豪快に笑う
。
全く想像もしていなかった俳優の道。俳優座に稽古に行くと「鏡の前で黒タイツ姿の男たちが脚を上げて踊ってた
。『ワシはこんなの無理だ、やめたい』と所長に伝えたら 、『バカ野郎 ! 高倉健だってああして訓練して今日の存在があるんだ』とひどく怒られたね」
。
撮影所で勉強の日々を送り、端役で映画に出演。テレビの時代劇で主役も演じた。ある日、ふと「悪役は早く死んで次々といろんな作品に出られるんだ」と気づき、活路を見いだした 。大柄の体格を生かした迫力ある殺され方や
、すごみのある表情で「仁義なき戦い」シリーズなどで重宝された
。
スター俳優に斬られ撃たれ
、邦画の一時代を支えた
。“殺された数1200回以上”は誇れるキャリアだ
。
「悪役っていうのは死にゃ死ぬほど生きていける。だけど媚(こ)びた目はだめ。殺されにいくんじゃなく、殺しにいく目で演じる。悪役がかっこよくなきゃ、主役は引き立たないんだから」
演技は感覚派ではない
。多くの洋画も研究し、緻密(ちみつ)に徹底的に“悪”を追求した
。「俺の悪役はひと味違うんだ。普通の殺し屋はブランデーをあおるところを、俺は牛乳を飲んだ
。それが薄気味悪く映るんだ」と、手元のコーヒーフロートをかきまぜながら不気味に笑う。
83年には悪役にも光を当てるため
、悪役俳優を集めた集団「悪役商会」を結成
。原宿にタレントショップを構えるなど人気を博した。「悪役以外の役でも世間を驚かせたい」と舞台で女性役を演じるなど新境地にも挑んだ。「女のしぐさが板に付いちゃって
、ギャング映画で拳銃を撃つ時に小指が立ってNGを出したこともあったな」と懐かしむ。
90年から出演した青汁のCMでも人気者に。「う~ん 、まずい、もう一杯!」の決めぜりふには
、裏話がある。当初台本には「こいつは悪役にもいいな」というセリフが書かれていた
。
「CMの日に初めて青汁を飲んでみたら 、まずくて驚いた
。だから俺は『正直に
、まずいって言ったらどうですか?』と提案したら 、お偉いさんが会議を始めて『いいですけど、フォローしてくださいね』って
。それで、とっさに『もう一杯!』ってフレーズを思いついたんだ。あれはウケたな~」
先月89歳を迎えた
。近年は東北や熊本の被災地で自主映画製作や 、能登半島地震に遭った日本航空石川野球部にボールを贈るなど支援を行っている。心根の優しさからか 、俳優業に意欲はあるものの「最近 、顔が変わっちゃったもん
。優しくなっちゃった」とはにかむ。
悪役として、作品で数々の“死”に直面してきたが
、「実際の死は怖いのかもしれないなあ」と少し遠くを見つめる。戦争を繰り返す世界情勢
、そして日本社会にも気がかりなこともある。
「思いやりが足りないでしょ
。この前も電車に乗ったら、ばあちゃんが立ってて、座った若者はこれ(=スマホ)に夢中で
。俺が声を掛けても反応がない」
一呼吸置くと 、目の鋭さが増した。「そういう時に悪役になるの。『おい、立ったらどうだ』って」とドスの利いた声を響かせる
。「他人の子どもを叱っちゃだめなんておかしい。他人でも愛情を持って大人が叱って 、守ってやらないと 。こういう時代だからこそ“悪役”が必要なのかもしれないね」
命ある限り
、悪役の矜持(きょうじ)を貫くつもりだ。
◆八名 信夫(やな・のぶお)1935年8月19日、岡山市生まれ。89歳。明大中退後の56年、東映(現日本ハム)に入団。58年に腰の故障で退団後、俳優に転身
。59年、映画「遊星王子」でデビュー。数々の映画やドラマ 、舞台で悪役を演じ
、キューサイ青汁のCMでお茶の間でも人気を呼んだ 。主な出演作は映画「飢餓海峡」「居酒屋ゆうれい」、連続テレビ小説「純情きらり」など 。
続きを読む